山岳ガイドへの相談
バックカントリーでのスノーボードについて質問です.
昨年のGWに富士山でバックカントリーボードを始めました.
雪山登山はこれまでにGWの富士山を2度,正月の赤岳など5座のみの初心者です.
もう少し本格的にバックカントリーをしたいと思いスプリットボードを購入しました.
そこで質問ですが,ブーツは登山用のものでもよいのでしょうか?
富士山ではアイゼン着用で歩行したため,スノボブーツではなく,登山靴をビンディングに固定し滑走を行いました.
その時は特に不具合を感じることがなかったのですが,登山靴を用いるデメリットがあれば教えて下さい.
今後バックカントリーでスプリットボードを使用するにあたり,下記の点が気になっているためご教授いただければと思います。
・登山靴のままスノボをおこなうデメリット・
・登山靴でスプリットボードでの歩行を行うデメリット.
・登山靴でバックカントリーをする人が実際いるのか?
・スノーシューやわかんは不要になると思うが,スキー+シールだけでは爪がないが,シールだけで十分引っかかる(前に進む)のか?
・アイゼンが必要になるシーンではどうしているのか?
・スキー板の場合,狭いところを歩くことは想定していないのか?外してラッセルするのか?
質問が多く大変恐縮ですが,よろしくお願いします.
Takashi Amano さん
ご質問について答えさせていただきます。
まずはじめにスノーボードブーツに使える10〜12本のアイゼンがあります。
本人が登山靴でスノーボードをして特に違和感を感じなければそれで良いのではないでしょうか。
何を目的にしているかによりますが、私はバックカントリースノーボードの際はスノーボードブーツで山に行きます。
・登山靴のままスノボをおこなうデメリット
A.スノーボード用のバインディングにフィットしない。
そもそも登山靴は登山の為に作られた物、滑走の為に作られたスノーボードブーツと違いはるかにフィーリングが悪い。
・登山靴でスプリットボードでの歩行を行うデメリット.
A.スノーボード用のバインディングにフィットしない為、歩きにくい。
・登山靴でバックカントリーをする人が実際いるのか?
A.ヒマラヤの高峰などでは登山靴を使用する方もいます。
ただし、それは厳しい登攀や寒冷を伴うなどの理由がある場合。
・スノーシューやわかんは不要になると思うが,スキー+シールだけでは爪がないが,シールだけで十分引っかかる(前に進む)のか?
A.雪質や歩くライン、その方の技術によります。
・アイゼンが必要になるシーンではどうしているのか?
A.アイゼンを使用します。
・スキー板の場合,狭いところを歩くことは想定していないのか?外してラッセルするのか?
A.質問の意味が少し理解しにくいのですが、狭い所で通れないのであればスキーでもスプリットでも外さねばなりませんね。
多数の質問に回答していただきありがとうございます.
まず,スノーボードブーツに使えるアイゼンがあるということを知りませんでした.もっと調べてみます.
登山靴をバインディングに固定するデメリットについても詳しく教えていただきありがとうございます.
何を目的としているかですが,自分は滑ることよりも登ることをメインに楽しむので,歩く場所も雪が無い場所から歩いています.
そのため,スノーボードブーツでは非常に歩き難いので登山靴を使用したく,このような質問をさせていただきました.
登山靴使用での滑走にフィットやフィーリング以外の重大なデメリットがないと考えられるため,歩行時は目的によってブーツを選びたいと思います.
スノーボードブーツじゃないといけない(危ない)わけではないということが知れたため,非常にためになる回答でした.
ありがとうございました.