山岳ガイドへの相談
小学一年生の息子と私(母)で、8月に燧ヶ岳へ一泊二日の登山に行く予定です。
登山経験は共にまだ1年未満。
息子は体操の選手コースに所属していて、体力、筋力はあるほうです。
今まで登った山は、日和田山、高尾山(6号路)、棒ノ折山、三頭山、武甲山などです。回数としては12回程です。
燧ヶ岳に登る事自体、かなり大変だという事は理解していますが、にっぽん百名山という番組で、ガイドの中島しょうじさんが通ったのと同じルートを歩きたいと言っています。
1日目…大清水駐車場〜三平峠〜
尾瀬沼湖畔の長蔵小屋(泊)、2日目…大江湿原を横断し長英新道経由でミノブチ岳〜爼倉〜柴安嵓〜同ルートで大清水駐車場まで下山
という行程です。
私としては、初めての一泊登山で、初めての2000m級の山なので、1日目…御池〜シャトルバスで沼山峠〜長蔵小屋(泊)、2日目…長英新道でミノブチ岳〜爼倉〜柴安嵓〜広沢田代〜御池まで下山の方が良いのではと考えています。
1年生でも、大清水駐車場から行けるものなのでしょうか?
今まで1番長く歩いたのは6時間です。
そして、下山の方が苦手のようです。
良いコースがあれば教えて下さい。
宜しくお願い致します。
因みに二人共山岳保険には加入しています。
回答致します。
・まず年齢についてですが、個人差はありますが普通の小学一年生には燧ヶ岳は結構厳しいと思います。私も5歳になる息子がいますが、自分の身に置き換えて考えても、来年の夏に息子と燧ヶ岳というのは、あまり現実的ではないレベルです。
・一年間で12回の山行はなかなか多い方だとは思いますが、例示されている山を見る限り、日帰りで行動時間もそれほど長くない低山が中心なので、そこから燧ヶ岳はいきなりジャンプアップしすぎな感は否めません。例示されている山がハイキングレベル(道がよく整備されており、万一の場合の対応も比較的容易)なのに対し、燧ヶ岳はれっきとした登山の範疇です。例示されている山に比べて行動時間以外の面でも危険度も高くなり、万一の場合の対応もより厳しいものとなります。
・例えば雲取山一泊で翌日は石尾根で奥多摩駅まで下山とか、丹沢の大倉尾根を登ってみやま山荘に一泊して翌日は焼山まで縦走とか、そういったトレーニング山行を経て様子を見てみてはいかがでしょうか。
・今夏の実現を目指したいのであれば、片品村の山岳ガイド協会などに問い合わせてガイドを依頼してみてはいかがでしょうか。またはトレーニングを積んで来年か再来年あたりに挑戦した方が良いかも知れません。
・ルートに関しては、どちらも一長一短あるかと思います。燧ヶ岳アタックに関しては、長英新道往復が良いと思います。
・お母様の登山経験が一年未満というのも、少し気になる点です。安全な登山には、様々な状況を経験して対応力を積み重ねていく事が不可欠です。
例えば今年は大人だけで燧ヶ岳に挑戦し、さらに今年の秋〜冬と経験を重ね、来年の夏にお子様と挑戦するという形ではいかがでしょうか。
以上、あまり意に沿う回答では無いかもしれませんが、安全かつ充実した登山となることをお祈りしております。