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ファーストエイドも基礎的医学知識が最も大切|正しい山のファーストエイド No.04

Sherpa編集部 ガイド

ファーストエイドも基礎的医学知識が最も大切

「生命維持装置」

  • 1) 人間の最も大切なところ(脳・脊髄・心臓)は 、「外力から守るため」「動きを円滑にするため」に、液体の中に浮かんでいる構造になっている。
  • 脳や脊髄が揺さぶられると脳震盪(のうしんとう)、脊髄震盪(せきずいしんとう)を起こす。
  •  
  • 2) 脳:脳は人体のコントロールセンターである。
  • 脳は、頭皮・頭蓋骨・硬膜・クモ膜・脳脊髄液によって厚く保護されている。大脳・小脳・脳幹などから構成され、その8割は大脳である。
  •  
  • 大脳は、思考・判断・言語・映像の認識など高度な知能活動や、食欲・性欲の本能的な活動、怒り・喜びなどの感情的な働きをする所である。
  • 大脳は、左右二つの半球でできており、延髄の部分で左右交叉しているために右半身の命令は左脳から、左半身の命令は右脳から出される。
  •  
  • 小脳は、体の平衡感覚を調整。
  • 脳幹部は呼吸、心臓の動き、体温調整、自律神経、ホルモンの調整をしている。(図 参照)
  • 脳に供給される血液量:650~700ml/分
  • 脳の酸素消費量:全身消費量の約20%
  •  
  • 脳は、酸素の消費量が多いために酸素不足に最も弱い。
  • 高山病は大気の酸素が少なくなるため、低酸素血症による脳症状から始まる。
  • 脳細胞は再生能力がない。

もしも、心臓停止になって脳へ行く血流が止まったら?

  • 3分停止/一部回復不能
  • 5分停止/機能不全となる。

※もっとも大切な脳を守るために危険地帯で行動する時はヘルメットの使用を勧めます。

  • 3) 脊髄:脊髄は脳から始まりお尻まで約1~1.5mの長さがある。
  • 脊髄は、皮膚や筋肉から脳へ情報を伝え・伝えられるケーブルです。この情報伝達の重要なケーブルは脊柱管・髄膜・脊髄液の三重構造で保護されています。
  • 脊髄損傷は、このケーブルが損傷するため手足のマヒを引き起こします。
  • 脊髄は、感覚の情報を脳まで行く前に直接ここで反射的に運動神経に伝える役目もします。(脊髄反射)
  •  
  • 例えば、熱いものに触った時にとっさに手を引っ込めることや便や尿をもようした時、自律的にこの脊髄で反射してトイレに行くようになるなど。
  •  
  • 脊髄から頸神経(8対)、胸神経(12対)、腰神経(5対)仙骨神経(5対)の神経の枝(左右に)を出す。
  • 頸神経は首から手に、胸神経は胸部から腹部に、腰神経は大腿から足に、仙骨神経は肛門周囲に分布し、知覚と運動神経の役割を担っている。上部頸髄を損傷すると即死することが多い。

4) 神経は二つに分類される。

  •  1. 中枢神経→脳、脊髄
  •  2. 末梢神経→①脳神経(視神経、内耳神経など)
  •         ②脊髄神経(知覚神経、運動神経)
  •         ③自律神経(交感神経、副交感神経)

5) 脳神経とは?

  • 脳と直接つながっている神経で12本(対で)あります。
  • 匂いを伝える嗅神経、ものを見るための視神経、眼を動かす動眼神経、聴覚の内耳神経、顔面の筋肉を動かす顔面神経などがあり、感覚や情報を脳に伝えるものや顔面の筋肉を動かして感情を表したりする神経です。

6) 自律神経は何をするのか?

  • 自分の意思とは関係なく、常に変化する体の状況に対応して調整し、生命を維持します。
  • 交感神経は体を活発化し、副交感神経は体を安静にする働きがあり、互いに相反して作用しています。
  • 例えば登攀の時などはアドレナリンが出て交感神経が優位になり緊張しますが、登攀が終了して温泉に入った時などはノルアドレナリンが出て副交感神経が優位になってリラックスします。
  • 自律神経は呼吸、体温、消化機能などを無意識にコントロールするのが役目です。
  •  
  • 7) 肺:呼吸器である肺は空気の通り道である気道と酸素、二酸化炭素を交換する肺で構成されており、
  • 空気から酸素を取り込み、体内の二酸化炭素を吐き出す、いわゆるガス交換を行う役目をしています。
  •  
  • 呼吸は、息を吸う「吸息」と息を吐く「呼息」を行いますが、この呼吸運動は肺そのものではなく外肋間筋で行う胸式呼吸と横隔膜で行う腹式呼吸で行われる。
  •  
  • 胸部は、肺や心臓の重要臓器があるために胸骨、肋骨などで胸郭を形成してこれらを守っている。胸部全面の胸骨は蘇生の時に圧迫する場所である。乳首から垂線を下ろした内側は肋軟骨という生ゴムのようなものでできている。肋骨骨折は胸部の側面が一番多い。(図参照)
  • 肺は胸郭という腔の中にあり、この間の胸膜腔という空間は常に「陰圧」に保たれています。
  • もし胸部外傷などで胸に穴が開くようなことがあれば風船のような肺は陽圧になってしぼんでしまい呼吸困難になります。また胸腔内で出血したり、何らかの原因で空気が胸腔内にもれ肺を圧迫した状態を「緊張性気胸」といい、呼吸困難になり山中で救うことは困難な場合が多い。
  •  
  • 肺の概要:
  • 呼吸数:15〜18回/分
  • 呼吸量:約500ml/回  約10000 l以上/日
  • 肺活量:2000~3000ml/分

8) 心臓:心臓は身体の隅々に血液を送り出すポンプの役目をしています。

  • 胎内にいる時から死ぬまで意思とは関係なく動いています。
  • 脈拍は、60~80回/分で正常値、100回/分以上は頻脈(ひんみゃく)と言い、50回/分以下は徐脈(じょみゃく)と言います。
  • 心拍出量:心臓が1回収縮して送り出す血液量=70ml
  • 心拍数が70回/分だとすると70ml x 70=4900mlで1分間の心拍出量は約5リッターということになります。

左右の心房と心室の四つの部屋に構成された心臓は右側で全身から血液を集め、肺に送り出しガス交換をおこなって、左側は肺から酸素を含んだ血液が入り、全身にフレッシュな血液を送り出します。自律神経は心機能を亢進させたり抑制したり心拍出量を調整しています。心臓から出た血液は再び心臓に戻ってくるまで約1分かかります。(図 参照)

  • 冠状動脈:心臓の筋肉に酸素や栄養を運ぶ動脈です。
  • この動脈が詰まると心筋に血液が行かなくなり狭心症や心筋梗塞が起こります。山で起こる突然死の中に心筋梗塞があります。高血圧やコレステロール値の高い人は心筋梗塞を起こしやすいので要注意です。

今回のポイント

  1. 1. 脳は総合司令部
  2. 2. 脊髄は情報伝達のケーブルと反射的な自律運動
  3. 3. 肺はガス交換所
  4. 4. 心臓はポンプ
  5. ※どれも故障するわけにはいかないし、損傷すると致命的になることがある。
  • 出典
  • 1. からだのしくみ辞典  浅野五朗  成美堂出版  2013
  • 2. 生理学の基本がわかる辞典  石川隆  西東社  2014

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