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山岳ガイドへの相談

解決済み

SNS登山

相談者 フジ さん

SNSでの即席パーティ登山ってアリですか?
色々危ない事があると聞きますが。

トシさん

難しいご質問ですね。
アリかナシかは、登山ルートの条件やメンバーの実力によって変わってくると思います。
どの山に、どの時期に登るのか、どの程度のリスクがあるルートなのか・・・

近年、SNSで気軽に山仲間が集うケースが増えているので、問題視されることが多いですね。
ただ、即席ではなく、継続的に登山を共にしているパーティだから問題がないとも限らないと思っています。

熟年夫婦二人登山で、ご主人が奥様を置いて先に行ってしまって・・・なんて話も聞きます。
長く一緒に歩いているからこその「慣れ」というのもあると思います。

単独登山でも、パーティでの登山であっても、実際に歩くルートに存在するリスク(外的要因)と、自分と自分たち(パーティ)が有している体力や装備、関係性などのリソース(内的要因)を天秤にかけて、登山する一人ひとりが判断する必要があるのだと思っています。

内的要因も外的要因も、分かりやすく点数化出来るものでもないので、明確な線引きが難しいですね。


●SNSで面識のない人たち同士がパーティを組む・・・どこが危険なのか?安全性を高めるためには?

まず、登山パーティのリソースを左右するポイントをいくつか挙げてみます。

・ルート上の危険個所や、天候などの外的要因を正確に理解できるかどうか
・メンバー全員がルートを余裕を持って歩ける体力があるか
・体力に不安があった場合に正直に協力を仰げるだけの関係性があるか
・メンバーが安全に行動出来るよう協力関係が築けているか
・何かトラブルが発生した時に、対処出来るだけの備えが出来ているか
・突発的な出来事に柔軟にルート変更などを決断をグループの中で出来るか

これらの項目を見ていると、やはりメンバーの登山経験が浅ければ浅いほど、またメンバー同士の関係性が浅ければ浅いほど、リソースに乏しいパーティと言えると思います。

これらの点を補うには、比較的経験が豊かな人がリーダーを務めたり、経験のある人に計画時にアドバイスを求めたり、無理のないゆとりのある計画を立てるといいでしょう。

また、登山前にお互いの登山歴や持参する緊急装備などの情報共有をし、積極的にコミュニケーションを深めていいけるといいのではないかと思います。

疑問点にうまくお答え出来たでしょうか?
他にも何か気になることがあればお尋ねください。

解決 相談者 フジ さん

ありがとうございます。
お互いの情報を良く判り合うことが大切なんですね。

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