山岳ガイドへの相談
2年前にハードシェルを上下購入しました。
その後、低山登山から高山登山に関わらず、
雨具代わりや緊急時に備えてハードシェル上下を登山ザックの中に忍ばせてます。
ハードシェルは撥水効果があるし、雨具にもなるのかな？という理由からこのような対応になりましたが、
正しい使い方なのでしょうか？アドバイスお願いいたします。
ハードシェルが雨具の代用になるかというと答えはノーです。
ハードシェルは基本的に雪や風を防ぐ目的で作られていますので撥水性はあるといっても強い雨には対応できず濡れてしまいます。
雨が降るような気温の時は生地が厚いため蒸れやすく中で汗をかいてしまうでしょう。
また携帯するにも重くかさばります。濡れるとさらに重くなります。
逆に雨具は季節や状況によってハードシェルの代用とすることができます。
森林限界下の軽い雪山（荒天時以外）や5月以降の残雪の山では雪があっても雨具で大丈夫な場合が多いです。
そういう山では気温が高いと雪ではなく雨が降ることがあるので雨具のほうが有効と言えます。
身体を濡らしてしまうことは一番避けたいことです。
ハードシェルを持つか雨具を持つかの判断基準は雪になるのか雨になるのかで決めればよいと思います。
もちろん双方とも多少の雨、多少の雪・風には対応できますので判断が間違ったからと言って即アウトということではありません。
ですので判断に迷うときに両方持っていくということはまずありません。
むしろ冬山で雨に降られるような場合やその逆は最も危険なので、そういう時は家でのんびりしましょう。
ハードシェルは蒸れやすく中で汗をかき、汗冷えなども起こるかもですね。
アドバイス頂けなければそれすら気付けずでした。
状況に応じて、しっかりと考えて装備品の選択も出来ればと思った次第です。
これからの登山に活せるようにします。
佐藤ガイド様、この度はご丁寧にありがとうございました。