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山岳ガイドへの相談

解決済み

低体温症にならないための予防策はありますか?

相談者 Genki Imai さん 25歳/男性

恥ずかしながら夏山でも低体温症になると初めて知りました。
名前を聞いたことあるくらいで今まで冬季登山のみ起こる症状だと思ってたのですが、ならないための予防策はありますか?
夏でも防寒着と着替えを持っていこう思ったくらいで、山の状況も対応策もイメージできてないです・・
ご回答頂けるととても有り難いです。

2009年7月、トムラウシ山で低体温症に起因すると見られる死亡事故が起きました。
このとき9名の方が亡くなりました。
これは夏山における低体温症の怖さを示す事故だと言えます。
低体温症は「濡れ」と「強風」によって急速に進行していきます。
そこで次のことを心がけましょう。
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行動と待機
1)強風、降雨のとき(またはそれが予測される場合)は行動せずに小屋で待機する
2)行動中に降雨、強風の天候になりそうな場合は速やかにレインウエアを着用して、近くの小屋に逃げ込む
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ウエアについて
1)ベースレイヤー:ポリエステル(またはウールとポリエステルの混紡)の吸湿・吸水・蒸散機能の高いものを着用する
2)ミッドレイヤー:ポリエステルの吸湿・吸水・蒸散機能が高く、空気を貯める構造のものを着用する
3)レインウエア:ゴアテックスなどの防風・防水・透湿機能を持ったジャケットとパンツを準備しておく
4)ブーツ:ゴアテックスなどの防風・防水・透湿機能をもったトレッキングブーツまたはマウンテンブーツ
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行動食について
1)食事はしっかりと食べる
2)夏でもサーモボトルに温かい飲み物を用意しておく
3)行動食をこまめに食べる
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ここに書いたことは、登山者はが十分な体力と技術、判断力を持っていてはじめて役に立つことです。
まずは体力をつけるためのトレーニングを欠かさないこと、安全圏まではひるまずに行動しつづける精神力を養うこと、
天候を予測しながら、速やかに天候変化に対応する行動力と判断力を身につけておくことです。

解決 相談者 Genki Imai さん 25歳/男性

行動食にウェアの説明、行動と待機方法まで丁寧にありがとうございます。
この質問を機に、自分でも調べてみましたが標高100m上昇で体感温度0.6度下がる、風速1mで体感温度1度下がるようですね。自分なりに計算してみたら夏でも侮れないことが理解できました^^;
天候を予測しながら、速やかに天候変化に対応する行動力と判断力を身につけたいです。

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