山岳ガイドへの相談
相談者
播磨昭久
さん
56歳/男性
登山でシリセードは使いますか?
例えば下山に利用したり、疲労があったらシリセードで降りるなど。
シリセードは登山シーンで日常的に使う技術なのでしょうか?
ブーツの踵を使って、アックスでバランスと舵取りを行いながら雪渓を滑り降りる方法をグリセードと呼びます。
この技術の「滑り降りる」という部分を取り出し、お尻を雪面につけて滑ることを「尻セード」と呼んでいます。
これを使っている人もいますが、日常かどうかというと、日常的に使う技術ではないと言えます。
斜面が長い場合、途中に岩がある場合、幅の狭い地形などでは止まらない、岩にぶつかる、登山者にぶつかるなどの危険性がありますので、そのような場所では使うべきではないでしょう。
また疲れていて自分でスピードをコントロールできない場合も同様です。
「尻セード」で斜面を滑り降りることは、一見楽しそうに見えますが、
ちょっとしたミスやコントロールを失うことで事故に繋がりかねません。
私は「尻セード」で滑っている人がスピードコントロールを失い、下にいる登山者にぶつかる場面や堰堤の縁から落ち掛けるまですべっていくのを見たことがあります。
もし「尻セード」するのであれば、まず短い斜面で下には緩斜面があって自然に止まるような地形で試したほうがよいでしょう。
解決
相談者
播磨昭久
さん
56歳/男性
最近、笹倉ガイドの著書 大人の山岳部を見はじめたばかりなので回答嬉しいです。
私が行く山は低山中心なので岩などの危険地帯は少ないですが、岩陵帯や危険地帯がある場所では十分考えないといけないのだなと感じました。
使い方や場所を選んで検討してみます。
ありがとうございました。