山岳ガイドへの相談
仲間と登山に行く際、トイレが近いため迷惑かけまいと水分を取らなかったり、食事を取らなかったりしています。最近、Sherpaさんを見て水分摂取、行動食の摂取が必要だと感じました。
なにか解決策はありますか?
junko.kさん、はじめまして。
トイレの問題は特に女性にとっては深刻です。
野外で排泄を済ませるいわゆる「おはなつみ」も、慣れないとなかなか抵抗感があって難しいものです。
しかし、仲間に迷惑をかけまいと食事や水分を我慢する事は、junko.kさんも既にお気づきかと思いますが、熱中症などのより深刻な事態を招き、もっと大変な迷惑をかける事にもなりかねません。
何より不安を抱えたままの登山では、せっかくの山も楽しさ半減となりかねません。
残念ながらこれで万事解決!という解決策はありませんが、3つだけアドバイスを挙げさせていただきます。
・水分については、体内への吸収が良いスポーツドリンクを、ハイドレーションシステムを使って小まめに飲む事で排泄される量が減り、オシッコの回数は比較的少なくなります。
例えば、今までは1時間に1度の休憩で100ml飲んでいたのを、歩きながら5分おきにひと口含むようなイメージです。
・食事については、慣れるまでは食べ慣れているものを中心に摂るようにし、プルーンなどのお腹がゆるくなる食品を避けてみてはいかがでしょうか。
・「おはなつみ」への抵抗感ですが、思い切って一度、一緒に山へ行く仲間の方に相談してみては如何でしょうか。仮に同行する仲間が男性ばかりだったとしても、男性側も当然、生理現象の事は理解してくれているはずです。
山ではごく普通の事ですので、恥ずかしがる必要は全くありません。
確かに街の常識では考えられない行為ですが、街には街の、山には山の常識があるものです。
ちなみに私は自分のツアーに登山初心者の方が参加された時は、少なくとも初回から3回目ぐらいの山行までの間に、必ず「おはなつみ」を経験してもらうようにしています。
(もちろんどこでもという訳ではなく、人通りが少なく、安心して隠れられるような場所があるルートでの話です。おはなつみの難易度的にも、森林限界を越えた高山よりは初心者向けの低山の方が、隠れやすい場所が多いという理由もあります)
以上、少しでもご参考にしていただければと思います。
ご丁寧にアドバイスありがとうございました。
水分補給も休憩時にまとめて飲む状態でしたので、こまめに飲もうと思います。
おはなつみも抵抗ありましたが、最悪のケースにも手段があるという意識を持つだけでなんだか楽になりました。
仲間にも相談してみようと思います。