山岳ガイドへの相談
相談者
erick.ma
さん
昨年から高所登山に富士山を複数回、海外の山にも行くようになりました。
頭が痛くなったり、体内の酸素濃度が低くなるようなことは一切ないのですが、
高所に行くと銀歯を被せた虫歯がキシキシと痛みます。
この歯痛が影響し睡眠不足になり、翌日の登山が辛いことがあるのです。
高所と歯痛は何か関係しているのでしょうか?
ちなみに高度を落とすと痛みがなくなりました。
虫歯の治療は歯の表面を削って治療し、この削った腔に詰め物や被せ物をします。しかしその腔の中にほんのわずかでも空気が残っていると、高所で気圧が低くなることによってその空気が膨張して歯の中の圧力が高くなり神経を刺激し痛み出します。お菓子の入った袋が高所で膨らむのを想像してください。下山すると気圧は高くなりますので痛みが止まります。詰め物、被せ物がある限り高所では歯痛を繰り返すことになります。
山での虫歯の痛みにはまず、患部を冷やす、消炎鎮痛剤を飲む、口の中をうがいなどで清潔にすることが大切です。虫歯が露出しているような場合は市販薬の「今治水」を綿球にしみこませて直接つけることによって即効性に鎮痛が得られます。
解決
相談者
erick.ma
さん
高所登山でお菓子の入った袋がパンパンになるのと同じように、歯の中も同じことが起こっていたのですね。
パルスオキシメーターの酸素濃度も問題なく、体調の不良も一切なく高山病ではないはずなのに歯だけが・・と思い詰めていました。
処置方法も含め、とても丁寧に回答頂きありがとうございました。