山岳ガイドへの相談
岩陵帯での登山者との間隔について質問です。
昨年、槍ヶ岳頂上から下山時の岩陵帯で先方の登山者と間隔が狭すぎた為、
相手の手を踏んでしまうアクシデントがありました。
足場をしっかり見ていなかったこと。焦って距離を詰めすぎたと申し訳ないことをしたと自覚してます。
どの程度距離を保つのがよいのでしょうか?
岩稜帯ではお互いの距離が非常に重要です。
近すぎると今回のように踏んだり蹴ったり(踏まれたり蹴られたり)しています。
そのせいで滑落してしまったら取り返しのつかないことになります。
また近すぎると視界も遮られて足を踏み外してしまう可能性も高くなってしまいます。
危険箇所ではなるべくお互いの距離を空けて行動するのが原則です。
本当に危ないところではその場所に同時に入らないことも必要です。
人が降って来る可能性もない訳ではありませんから。
また落石の危険性が高い場所では絶対に上下の関係にならないように注意します。
同一パーティーで落石の危険性が高い場所を長く歩かなければならない時は逆にお互いの距離を詰めることもあります。
これは落石の勢いが付かない距離感を保つ為です。万が一当たってもダメージは最小限です。
距離があると落石の勢いもついてしまうし、変則的に跳ねる落石を避けるのは用意ではありません。
中途半端な距離が一番よくありません。
私は落石の危険がある場所で他パーティーと鉢合わせたら、どんなに時間がかかっても待つことにしています。
他者の落石は自分たちの技量に関わらず襲ってきますから…。
丁寧にありがとうございます。
相手の手を踏んでしまうアクシデントで滑落事故に繋がらず良かったです。
ケースによって判断方法が変わるのですねとても勉強になります!
様々なリスクを考えて気を付けるように致します。