山岳ガイドへの相談
相談者
Ryota Akiyama
さん
富士山、北岳、白馬岳などの高所登山をすると、体が慣れてないのかアクビが出る。眠くなる症状があります。
これは高山病と関係性があるのでしょうか?
もともと、「あくび」は眠気がある時など、脳の働きが鈍くなってきた時に体が自然に行っている行為です。
深い呼吸を促し、酸素を多く取り込んで脳の働きを回復させる効果があります。
高所では気圧が低いために酸素が体内に取り込みにくい環境です。
血中の酸素濃度(酸素飽和度)が低くなりやすく、脳の働きが弱まって、眠くなったり、集中力が落ちてボーとする症状が現れます。
そのため、「あくび」も出やすいと言えます。
また、睡眠時は呼吸が浅くなる為、標高の高い場所での睡眠は体が本能的に熟睡することを避けようとします。
それにより、標高の高い山小屋に宿泊すると睡眠時間と比較して眠りの質が悪くなり、翌日に眠気が残りやすいという側面もあります。
高所登山の際は、あくびが続く場合や行動中でも眠気がある場合は、高山病の兆候(初期症状)と捉えて対処が必要です。
意識的に深い呼吸を心がけたり、心拍が落ち着くまで立ち止まって休んだりして、呼吸と循環の状態を改善して、それ以上体調が悪化しないように注意が必要です。
解決
相談者
Ryota Akiyama
さん
あくびなどの症状が出始めたら、体を高度に慣らす必要がありそうですね。
深呼吸したり無理に高度を上げないようにしたいと思います。
ご丁寧にありがとうございました。