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山岳ガイドへの相談

解決済み

腰痛持ちの注意点

相談者 Sherpa さん

先日腰の痛みがなかなか引かないなと思い、整形外科に行ってみたところ軽度の椎間板ヘルニアと診断されました。

しばらくは登山もお休み、予定していた山行もキャンセルになってしまいましたがまた良くなって来たら再開したいと思います。

ガイドの皆さんにも腰痛持ちの方っていらっしゃるのでしょうか?
腰痛持ちが登山中に気をつけるべきことや効果的なトレーニング・ストレッチなどあれば教えてください。

腰部は動く範囲が大きいために構造的には弱くできています。5つある腰椎ですが骨(椎骨)と骨の間にクッションの役目をする軟骨組織の椎間板が挟まっています。椎間板は腰にかかる圧力を吸収する役目がありますが許容量を超えると椎間板が後方に滑り出します。この状態が椎間板ヘルニアです。後方には脊髄から繋がる神経根がありますからこれを圧迫します。神経根(神経の枝)は臀部から下肢に行きますので、椎間板ヘルニアの特徴的症状としては腰痛の他に臀部痛、下肢痛、下肢のシビレ、感覚低下etcを伴います。腰痛の他に下肢に特有のサインがありますので症状、レントゲンの他にMRIで診断がつきます。
急性期の治療は安静が基本です。消炎鎮痛剤の投与(痛みが強い時は消炎鎮痛剤の座薬が効果的)、コルセット、神経ブロックなどの治療があります。神経の炎症が過ぎ去れば症状は改善します。
登山は荷物を背負いますので腰に相当な負荷がかかっています。パッキングはザックの上部に重いものが来るようにし、腰の負担を軽くするように心がけましょう。
弱い構造になっている腰部を鍛えるには普段の体幹筋のトレーニングが効果的です。無理なく鍛えるには水泳がオススメです。入山と下山時の腰部のストレッチは大切です。
(SHERPA 正しいファーストエイド No 18 参照してください。→ https://sherpajp.com/article/44)

解決 相談者 Sherpa さん

ご丁寧に回答頂きありがとうございました。
腰痛にも色々な種類があることも初めて知り、図があることで医療素人ですが理解を深めることが出来ました。
慎重にトレーニング、ストレッチして山を楽しみたいと思います。

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