革の登山靴について

投稿にある「ゴアテックスの靴」は「ナイロンなどの繊維素材をアッパーに使用した靴」ということだと思います。これに対して「革製アッパーの靴」が憧れだった、ということではないでしょうか？ひとまず、そこを前提にご説明させていただきます。まず「革製アッパーの靴」でもゴアテックスなどの防水透湿素材をライニングしているタイプも多く出ています。
そして「革製アッパーの靴」もよく見ると、
１）靴底がほぼフラットになっていて、つま先と踵にグルーブ（コバ）がついているもの
２）つま先がやや上に向かって反っていて、踵だけにグルーブ（コバ）がついているもの
３）革製アッパーだけどソフトでつま先にも踵にもグルーブ（コバ）がないもの
があります。
１）は「ウインターマウンテンブーツ」と呼ばれ、積雪期用のブーツです。文字通り、積雪期登山に使うものです。２）は「マウンテンブーツ（無積雪期用）」または「トレッキングブーツ（ハードタイプ）」です。無積雪期のアルパインエリア（森林限界を超えた稜線など）で使うことを想定しています。３）が「ハイキングブーツ」または「トレッキングブーツ（ソフトタイプ）」になります。都市近郊の低山や山麓、森林限界までを想定したブーツです。
ブーツ選びは、「どこで使うか」から始まります。それが決まれば、足に合っている形とサイズを選ぶことになります。
ご質問にある「革製」のメリット、デメリットですが、メリットはナイロンなど繊維を使ったアッパーのブーツに比べると耐摩耗性、耐久性が高いことと言えるでしょう。デメリットと言えるかどうかはわかりませんが、やや重さは増える傾向にあります。これはあくまで一般論で個々のモデルによって違いがあることはご了承ください。こういった情報をもとにしつつも、「かっこいいな！」と思うモデルを履きこなすのも楽しみの一つだと思います。