山岳ガイドへの相談
相談者
かよ
さん
去年から登山を始めました。
冬山以外で月一回のペースで登っているのですが、2000mを超える山に登ると毎回軽い頭痛に悩まされます。
高山病の初期症状なのでしょうか。
何か良い改善策はありますか?
かよさん、はじめまして。
高度障害は、標高2000mぐらいから症状が出る方も決して少なくありません。
かく言う私もガイドをやっていながら実は高度に弱く、寝不足だったりすると八ヶ岳の稜線ぐらいの高度で頭痛になる事があります。
ざっくり言うと、高度障害は体内の酸素不足によって起こります。
予防のポイントは以下の通りです。
・登山の前日は睡眠を十分にとる
・登山の初日、高度を上げる日はゆっくり行動し、休憩を長めにとる(高所順応)
・水分を多めにとる(水分不足→脱水→血液循環悪化→酸素不足となります)
・アルコールは控えめに(アルコールの利尿作用→脱水→以下同様)
・山小屋泊の場合、小屋到着後すぐに寝ない(睡眠中は呼吸が浅くなり酸欠状態になりやすいです)
・深呼吸を心がける(酸素摂取量が増えます)
夏の北アルプスなどでは夏山診療所が何ヶ所かありますので、頭痛がする際にもし近くに診療所があれば、一度診てもらうと良いかも知れません。パルスオキシメーターという機器で血中酸素飽和度という数値を計る事ができ、体内の酸素の状態が分かります。
以上、参考にしてみてください。